日々の仕事が忙しく、プライベートの時間が取れないことで悩んでいる方も多いのではないでしょうか。常に仕事のことを考えている状態は心身への負担が大きいため、オン・オフの切り替えを上手く行うことが大切です。
この記事では、仕事とプライベートの両立によって得られるメリットや、オン・オフを切り替えるコツについて解説します。また、ワークライフバランスの意味やワークライフインテグレーションとは何か、女性が考えるワークライフバランスについても解説していきます。「仕事の忙しさから抜け出し、充実した毎日を送りたい」と考えている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
ライフスタイルが多様化した現代社会では、仕事と生活の調和を意味する「ワークライフバランス」が重要な考え方となっています。国が推進する働き方改革に関する取り組みは、ワークライフバランスの実現に向けた施策の1つです。
以下では、仕事とプライベートを両立させ、ワークライフバランスを実現することで得られるメリットについて解説します。
仕事とプライベートを両立させると、両方の充実度が高まるため、ストレスを軽減することが可能です。
仕事だけに時間を取られている状態では、気分転換ができずストレスが解消されません。ストレスがたまった状態で仕事をすると、ミス・トラブルが増え、ストレスがさらにたまる悪循環に陥ります。
また、仕事のストレスで心身ともに疲労した状態では、知人とコミュニケーションを取ることが億劫になるため、良好な人間関係を築くことが難しくなる傾向です。
仕事とプライベートを両立させ、仕事のストレスをプライベートで発散できれば、日々を楽しく過ごすことができます。
仕事とプライベートを両立させ、日々の生活にメリハリがつくと、モチベーションが向上します。
時間に余裕が生まれ、将来について考える時間が増えると、理想の状態を明確にイメージすることが可能です。目指すべきゴールが明確化すると、目標に向かって課題を解決する気力が湧きます。
また、プライベートで自由に使える時間が増えることで、仕事によって得た収入を趣味・娯楽に使うことが可能です。「プライベートの活動をより充実させたい」という気持ちが、仕事により一層力を入れるための原動力となります。
仕事とプライベートを充実させることで、仕事にも精が入り仕事のパフォーマンスが高まるため、将来的なキャリアアップが期待できます。
仕事とプライベートが両立した状態では、高い集中力が発揮できます。そのため、限られた時間でより多くの仕事をすることが可能です。また、積極的に仕事に取り組むと周囲からの協力や評価も得やすく、キャリアアップできる可能性が高まります。
キャリアアップをして、今より責任のあるポジションに就くことで、活躍できる場面・得られる報酬も増えるでしょう。
近頃よく耳にすることがあるワークライフバランスですが、仕事とプライベートの両立を図りたいと考える上で、重要な考え方となるため、意味についておさえておきましょう。
ワークライフバランスとは、やりがいを持ったり充実感を得ながら仕事に取り組み、また子育てや介護などの家庭の時間を大切にしたり、自己研鑽や趣味の時間をとったりと、仕事に前向きに取り組むだけではなく、プライベートも充実させる考え方のことを指します。
仕事とプライベート、どちらも充実した時間を持つことは、健康で豊かな生活につながると、内閣府の男女共同参画局も「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」で唱えているなど、注目を浴び続けています。
仕事とプライベートを切り分けてそれぞれバランスよく充実させるという考え方のワークライフバランスとは異なり、ワークライフインテグレーションは仕事とプライベートを分けず、総合的な充実感を求めるという考え方です。
仕事とプライベートに境界線を設けないことから、仕事が充実することでプライベートの満足感も高まり、プライベートが充実することで仕事のモチベーションも高まると考えられています。両方の経験を活かしやすいことから、プライベートの際に生まれたアイデアを仕事に取り入れるようになるなど、自己成長が期待できることからも関心が高まりつつある考え方です。
オン・オフを上手に切り替え、仕事とプライベートを両立させるためには、目標設定・スケジュールの立て方が重要となります。また、仕事の進め方・プライベートの過ごし方も重要なポイントです。
ここでは、仕事とプライベートのオン・オフを上手に切り替えるコツを7つ紹介します。
仕事とプライベートの時間を分けるためには、仕事のゴールを明確化することがポイントです。達成すべき目標が定まっていない状態では、際限なく仕事のことを考えてしまう可能性があります。
目標を設定する際は、長期的に達成するべき大目標から、日々達成するべき小目標まで段階的に考えることが大切です。下記では、大目標から小目標までの例を紹介します。
例:営業職に就いている方の場合 |
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大目標は達成したい目標にあたるため、立てやすい方が多いでしょう。中・小目標を立てるコツは、上の目標にあたる部分を達成するためには何が必要か、具体的に落とし込むことです。
大目標から小目標まで設定できれば、あとは日々達成するべき小目標を意識し、仕事に取り組みましょう。また、設定した目標と進捗にずれが生じた場合は、原因を明らかにしたうえで早めに対策を行うことが大切です。
日々の時間を何の作業に対して使うかを管理することが、仕事とプライベートを切り替える際に重要となります。
時間管理に取り組む際にはまず、勤務時間とプライベートの時間を区別することが大切です。終業時間を意識していない状態で仕事に取り組むと集中力が維持できず、ダラダラと残業することにつながります。
仕事にかける時間を明確にしたあとは、出社時・午前・午後など各時間帯で、どのような作業を行うかを整理しましょう。日々必ず行う作業は、ルーティンとして取り組む時間を管理すると、集中して効率良く終わらせることができます。
たとえば、メールを返信するタイミングは始業時・昼休憩後・終業前の3回に分ける、週末には来週のタスクを整理するなどのルール作りが時間管理に有用です。
仕事だけでなく、休暇中のイベントも含めてスケジュールを立てることで、オン・オフが切り替えやすくなります。
自分が仕事で取り組む作業は、タスクを細分化して締め切り日時を設定しましょう。特に、優先順位が高い仕事は早めに終えられるよう、前倒しでスケジュールを組むことがポイントです。
また、家族・知人と過ごす時間・趣味に充てる時間をあらかじめ決めることで、仕事とプライベートのメリハリがつけられます。1人だと無計画に時間を過ごしてしまう方は、知人と会う約束をすることがおすすめです。知人との約束であれば守りたい気持ちが出るため、スケジュール通り仕事をこなしやすくなる傾向です。
毎週決まった曜日にスポーツジムに通ったり、英会話レッスンなどの予定を入れたりすることも、定常的なスケジュール作りに役立ちます。
職場で終わらなかった仕事を自宅に持ち帰って取り組むことは、オン・オフの切り替えを妨げる行動です。自宅に帰ってからも仕事をすると、心身が疲れてモチベーションや集中力が下がることが多くあります。
自宅に仕事を持ち帰らないためには、1日で行う業務は無理のない分量に設定し、生産性を高めることが大切です。また、帰宅後・休日は仕事で使用するメール・チャットの通知を切ると、仕事とプライベートを切り離して過ごせます。
プライベートの時間では仕事に関することを考えないことも、オン・オフを上手に切り替えるコツです。帰宅後に仕事のことが気になる場合は、仕事のことを考える暇がないくらい好きなことに没頭すると、気分転換できます。
仕事とプライベートの切り替えが難しくなるほど多くの業務を抱えている方は、責任感が強い傾向です。そのため、自分のキャパシティを超えた無理な仕事を引き受けてしまったり、自分だけで問題解決に取り組んでしまったりする場合があります。
無理をして仕事をこなし続けると、心身ともに限界に達してしまうため、あまりに多い仕事に関しては断る勇気を持ちましょう。また、断ることが難しい場合でも、同僚・上司に協力してもらうなど、自分の負担を軽減する努力が大切です。
プライベートの時間が取れなくなるほど、1人で仕事を抱え込む必要はありません。ときには無理な仕事を断ったり、周囲に協力を求めたりする勇気を持つことによって、オンとオフの切り替えが可能です。
身の回りを整理整頓することで、オンオフの切り替えができることもあります。作業を行うデスク周りが散らかっていると集中力の低下に繋がります。人は視覚からも様々な情報を入手しているため、気にかけていなくても、無意識に気にかけてしまっているため、身の回りの整理整頓は大切です。すっきりとした気持ちで作業に取り掛かることも可能になるため、積極的に取り入れていきましょう。
ただし、大掛かりな掃除をしてしまいたくなることもありますが、掃除に時間を掛け過ぎると本末転倒です。逆効果になりかねないので、しっかりと掃除をしたい気持ちはぐっと抑えて、身の回りの整理整頓程度にしておくことも大切です。
ここまでは仕事とプライベートのオン・オフを上手に切り替える「コツ」をご紹介しましたが、オンとオフの「スイッチをつくる」ことも大切です。オンとオフのスイッチをつくることで、気持ちから仕事モードに切り替えることができます。
出勤前や作業を始める前に必ず行うようにすることで、仕事モードに切り替わりやすくなるなど、多くの人が興味を持ち、取り入れている方法です。
先述した身の回りの整理整頓もスイッチのひとつです。それ以外にも以下のようなスイッチもあるため、自分自身に合ったオンとオフのスイッチを作るようにしましょう。
仕事と生活の両方をしっかりと充実したものにしたいと考えている女性の方も多いことでしょう。しかし、仕事が忙しく、なかなかワークライフバランスを取り入れることができないという方も少なくはありません。
平成初期の夫婦は男性のみが働いていることが多く、女性は専業主婦というものが主流でした。現在は女性も働くことが多くなってきており、夫婦共働き世帯が多い傾向にあります。
女性の就業が一般的になったことで気になることが、妊娠や出産、育児などといったライフイベントとの関係ではないでしょうか。これらのライフイベントにより、長期的な休職が必要になり、これまでのように働くことが困難となります。
このようなことからも、女性にとってのワークライフバランスの重要性は高まりつつあります。近年では、男性の育児休暇や企業が主導として行う保育園の設置など、キャリアアップを目指す女性のサポートとなる制度が社会的にも取り組まれています。
しかし、ワークライフバランスはあくまでも手段のひとつです。「子どもの教育に力を入れるためにより多くの収入を得る」「家族の時間を大切にするために時間を重視する」など、家族として目指す優先するべき目標を考え、目標に合った方法に取り組むことが適切であると言えるでしょう。
女性がワークライフバランスを実行するために取り組むこととして、「仕事の効率化」「社内制度を見る」「仕事のバランスを考える」などが挙げられます。まずは日々の仕事に対して効率化を図ることが大切です。日々業務に追われていると精神的にも体力的にも厳しく感じるものであるため、ひとつひとつの業務の効率化を図って時間を捻出するようにしましょう。
また、時短勤務や在宅ワークなどの社内制度を活用したり、時間や収入、体力と行った仕事のバランスを見直して、働く場所を見直すことも大切です。家族や親しい人とよく話し合い、また目標とする優先順位を明確にして、ワークライフバランスに取り組んでいきましょう。
プライベートを充実させたい場合でも、会社での立場・仕事量・家族関係のバランスなどを考えるとなかなか行動に移せない方もいるのではないでしょうか。また、何か行動をしても状況は変わらないと諦めてしまう方も少なくありません。
仕事とプライベートを上手に両立させるためには、まずは自分自身と向き合い、考え方の根本的な部分から変えることが必要になります。考え方が変われば、時間の使い方が変化し、日常生活の満足度を高めることが可能です。
「株式会社アウェアネス」では、仕事とプライベートを両立させるために役立つセミナーを開催しています。セミナーでは、ライフワークバランスを実現しながら実績を作り続けている講師から、人生を充実させるための知識やスキルを学ぶことが可能です。
「仕事に追われるライフスタイルを変えたい」「理想的な生活に向けて一歩踏み出したい」という方は、アウェアネスのセミナーに、ぜひ参加してみてください。
仕事とプライベートを両立させると、ストレスの軽減やモチベーションの向上、キャリアアップなどのメリットを得ることが可能です。
仕事とプライベートを上手に切り替えるためには、目標設定の仕方やスケジュールの立て方などが重要となります。また、仕事を家庭に持ち帰らないことや、無理な依頼を断る勇気を持つことなどもオン・オフを切り替えるコツです。
さらに、日々の生活を充実させるためには、考え方も変える必要があります。やりがいや充実感を大切にして仕事に取り組み、子育てや介護などの家庭の時間、自己研鑽や趣味の時間など、仕事だけではなく、プライベートも充実させるワークライフバランスといった考え方も大切です。
仕事とプライベートを上手に両立させて充実感を得たい方は、アウェアネスのセミナーに参加してみてはいかがでしょうか。