仕事をする際、どの作業にどの程度の時間を割くのか、といった時間の管理が必要となるシチュエーションは少なくありません。しかし、実際に働いている方の中には、こういった時間管理が苦手だという方も多くいるでしょう。
そこで今回は、仕事の中での時間管理のコツについて詳しく紹介します。時間管理が苦手な方、時間管理の意味が今ひとつ分からないという方は、ぜひ目を通してみてください。
仕事を要領良く進めるためには、まずは「時間管理とは何か」について理解しておく必要があります。
そこで、ここからは仕事における時間管理の定義や、時間管理を行う必要性について解説します。仕事がなかなかスムーズにいかないという方や、時間管理を徹底したいと考えている方は、一度ここでおさらいをしましょう。
仕事における「時間管理」とは、時間の使い方を計画し、その計画に沿って仕事をすることを指します。
一般的には、以下のような意味で使われています。
時間管理の定義については前項で簡単に説明しましたが、それではなぜ時間管理が必要とされているのでしょうか。
時間管理が必要である理由は、定義にも含まれるように、納期や約束といった仕事上で重要な時間を守るためです。とくに納期はお客様との信用関係に繋がるため、納期が遅れないよう設定した日時を厳守する必要があります。
しかし、ただ納期に間に合わせることを漠然と考えていても、仕事をどのくらいのペースで進めればいいのか判断することは困難です。そこで、時間管理を行うことにより、仕事に割く時間をコントロールでき、納期に間に合うよう仕事を進めやすくすることができます。
ビジネス上の時間管理は、細かく分けると3つの要素に分かれているとされています。
1つ目の要素は、会議などの約束の時間をスケジュールにまとめて管理することです。
2つ目の要素は、事務処理など自分自身でやるタイミングを決められる仕事、タスクをいつやるのかを管理することです。
そして3つ目の要素は、自身の持つ時間リソースを管理することです。たとえば、8時間勤務であれば、その8時間をどう使うかということを指します。
ここまで、時間管理についての基礎的な知識について解説してきましたが、実際に時間管理をするうえで重要なことは、どうすればうまく時間管理ができるかということです。
そこでここからは、時間管理をうまく行うためのコツを4つに分けて紹介します。時間管理がうまくいかないと悩んでいる方は、ぜひ活用してください。
時間管理をする際には、まず最初に必要なタスクを全て挙げましょう。
前述したように、時間管理とは「どの仕事にどのくらいの時間を割くのか」を管理する作業です。そのため、まずは自分がやるべきタスクを全て把握しておかなければ、それぞれに割く時間を正確に計算することはできません。
仮に、全てのタスクを挙げずにタイムマネジメントをしてしまうと、後からやるべきタスクが見つかってしまい、それに割く時間を作れないといった事態が起こる可能性があります。そのような事態を避けるためにも、必要なタスクを最初に挙げておくことが大切です。
自分のすべきタスクを把握した後は、それぞれのタスクごとに優先順位を決めましょう。優先順位を決めて優先度の高い作業内容にできるだけ多くの時間を費やすようにすることで、有効に時間を使うことができます。
優先順位を決める際はToDoリストを作成し、取り組むべき業務を分かりやすくまとめておくと便利です。また、やりたいことはどれか、などといった感情的な要素を含まずに優先順位を決めることもおすすめします。
ほかにも、他人の力がなければ進められない仕事については優先度を下げ、個人で進められる仕事の優先度を上げるといった形で、作業の優先順位を決めることも重要です。
タスクそれぞれに対して、期限を決めることも時間管理では重要です。
具体的な目標期日があるのとないのとでは、仕事での時間の意識や作業効率は大きく異なります。そのため、「何を・いつまでに・どこまでやるのか」を定めたうえで、納期までの期限を決めることが、時間管理をうまくうやるためのコツです。
また、期限を実際にかかりそうな時間より少し短めに設定しておくと、早く仕事を終わらせやすくなります。
時間管理をする際には、タスクに割く時間だけではなく、振り返りを行う時間を用意することも、スムーズに仕事を進めるためのコツです。
時間管理によりスケジュールを定めたとしても、必ずしも計画通りに作業を進められるとは限りません。そのため、計画通りに物事が進んでいるか、時間配分はこのままで良いか、などといったことを振り返る時間が重要となります。
予定通りに物事が進んでいない場合、振り返りの後にスケジュールの調整を行い、期日までに仕事を終えられるスケジュールを組み直す必要があります。その際、なぜ予定通りに進んでいないのかといった反省点を見つけ、その後の仕事の効率化に活かすとなお良いでしょう。
時間管理でスケジュールを組んだ後、実際にそのスケジュールに沿って仕事を行うのは自分自身です。そのため、時間管理においては自分の限界を知る必要があります。
たとえば、あるタスクを10時間で終えるというスケジュールを組んだとしても、実際に自分がその時間でタスクを終えられなければ、その後のスケジュールは後ろ倒しとなります。そのようなことが繰り返されれば、スケジュール通りに行動することはできなくなり、結果としてスケジュールを組んだ意味もなくなってしまいます。
そのため、時間管理をする際には、まずは時間あたりの仕事量の限界を把握しておく必要があります。
また、時間管理では、自分がどのくらい仕事に時間をかけられるのかといった、仕事にかけられる時間の限界を把握することも重要です。残業などにより限界以上の時間仕事を続けてしまうと、体調不良などの問題を引き起こし、結果として時間管理の破綻にも繋がりかねません。また、過度な長時間労働は集中力を削ぎ、かえって作業効率が悪くなることもあります。
そのため、1日あたり、1週間あたりに自分が使える時間を把握したうえで、スケジュールを組みましょう。どうしても時間が足りない場合は、仕事をチーム内の他の方に任せるといった方法もおすすめです。
いくら完璧なスケジュールを作ったとしても、自分がその通りに行動できなければ意味はありません。自分の限界を把握し、それに沿った時間管理をすることが大切です。
時間管理をすることにより、納期や約束といった仕事上の守らなければならない時間を破らずに済む可能性を上げることができます。
実際に時間管理をする際には、まずは自分の行う必要のあるタスクを全て挙げ、タスク漏れの危険性を防ぐことが重要となります。また、タスクの優先順位を決めることも、うまく時間管理をするためのコツです。
タスクにはそれぞれ「何を・いつまでに・どこまでやるのか」を決め、それに間に合わせるように仕事を進めていくことも時間管理のポイントです。ただし、必ずしもスケジュールを守ることができるとは限らないため、都度振り返りの時間を用意し、必要な場合にはスケジュールを組み直せるようにしましょう。