怒り対策とは|怒らない方法や秘訣、心がけるべきポイントまで紹介!

ストレスは生活していく上で切っても切り離せない存在です。怒りを感じたときにどのような行動を取るべきなのか分からず、暴飲暴食や飲酒でごまかしている方も多いのではないでしょうか。しかし、効果的な対策法を知ることで、怒りに上手く対応することができます。

当記事では、「怒りの感情が生まれる原因」「怒らない人の特徴」「怒らない人の心理」「冷静になる・怒らない方法」「怒りを感じた際の対策法」「怒り対策をする際に心がけるべきポイント」を徹底解説します。日々のストレスを解消したい方や、怒りの感情を抑えたい方は、ぜひご一読ください。

1.怒りの感情が生まれる3つの原因

怒りの感情が生まれることには必ず理由があり、千差万別です。ますは、怒りが生じる3つの原因を紹介します。

●自分の理想や期待などが裏切られたとき

人は無意識のうちに相手に「このように動いて欲しい」と思っています。そのため、相手が期待通りに動いてくれなかったとき、怒りを感じてしまい、冷静な行動ができません。

仏教の教えによると、本人に怒っている自覚がないため、自分がなぜ怒っているのか理解することが困難です。

●自分の大切にしている価値観を壊されたとき

自分の価値観と外れた行動を見ると、人は怒りを感じてしまいます。たとえその価値観が他人から見るとたいしたことのない場合でも、本人は怒りの感情を持たざるを得ません。

例えば、電車の中でメイクをしている女性を見かけたとします。その際に怒りを感じる方は多いのではないでしょうか。
この場合、怒りを感じる理由は、実際に害を与えられているということではありません。「電車でメイクをしてはいけない」という価値観を無意識に押し付けているためです。

価値観を押し付けてしまうと、価値観を破っている人に対し、妬みの感情が生まれ、怒りを感じてしまいます

●心身共に健康状態が不健康なとき

心と体が不健康な状態だと、ストレスを受けやすくなります。また、ストレスを受けやすい健康状態で過ごすと、心身の疲労が上手く回復せず、悪循環に陥ってしまいがちです

十分な睡眠を毎日しっかりと取ることで、ストレスを受けづらい体を作ることが可能です。

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2.怒らない人の特徴

怒らない人にはどういった特徴があるのかご紹介していきます。

2-1.ネガティブなことを言わない

まず怒らない人にはネガティブなことを言わないといった特徴があります。

「しんどい」や「やる気がでない」といった発言は周囲へも影響するものであると考えていることから、そういった発言をしないようにしているものです。そういった発言から、本当に感情的になってしまうこともあるため、気を付けているようにも考えられます。

また、ネガティブなことを言わないだけではなく、人の悪口や愚痴といったことを言わない傾向にもあります。悪口はまわりまわって自分自身に返ってきたり、自分自身の首を絞めているものと考えているためであると言えるでしょう。

2-2.笑顔でいるようにしている

怒らない人に対して、いつも穏やかといった印象を持つものではないでしょうか。いつも笑顔でいることで、周りの雰囲気も良くなると考えていると言えます。

ネガティブな感情を態度に出すことは容易ですが、そういった感情を出すことにメリットなどはありません。そのように考えていると、おのずと自分から良い空気をつくろうとするものです。

2-3.気配りができる

怒らない人の特徴として気配りは外せません。ネガティブなことを言わないことや、笑顔でいるようにしているなども気配りの一つであると言えます。

自分に余裕がなければ周囲への気配りなどは、なかなかできるものではありません。自分の気持ちに余裕を持たせることが大切です。

このように、周囲への気配りができるということは、相手の感情を考えることができる人であるとも言えるため、自然とトラブルにつながるような行動を控えるものです。

2-4.礼儀正しく常識人

礼儀正しく、マナーが身についている「常識人」も怒らない人に多いものだと思います。

一朝一夕で身に付くようなものではありませんが、常識人は自分や周りがマイナスになるような行動や言動はとらないものです。そのため、怒りの感情を相手にぶつけるよりも、冷静に話し合う方が建設的であると考えている傾向にあります。

3.怒らない人の心理

怒らない人はいったいどのように考えているのでしょうか。こちらでは、怒らない人の心理についてご紹介します。

3-1.人に期待をしすぎないようにしている

怒らない人の中には、人に期待しすぎないようにしている人も多いものです。信用しないとか、興味がないなどといった稚拙な意味合いではなく、ここでは「人との付き合い方」という意味であると言えます。

「親しき中にも礼儀あり」という言葉があるように、適度な距離感は、人付き合いをする上で重要であると言えるでしょう。

人は誰かに対して、怒ったり、あきれたりするときには、相手への期待が一定あるものです。その期待に応えてくれなかったときに怒りを感じるものであるため、あまり人に期待しすぎないようにしていると言えます。

3-2.ネガティブなことを気にしすぎない

自分自身の失敗や相手からの気になるような言動や行動といったネガティブなことは気にしすぎないようにしています。

怒らないようにするためには、日ごろから穏やかな気持ちで過ごすことが大切であると言えます。小さなことで頻繁に感情的になっていては、穏やかな気持ちで過ごすことは難しいため、ネガティブな気持ちは早く入れ替えるようにしていると言えるでしょう。

4.冷静になる・怒らない方法

怒りの感情を抑える、怒らない方法にはどういったものがあるのでしょうか。

怒りの感情を抑えるのではなく、冷静になるようにすれば自ずと感情を抑えることもできるでしょう。こちらでは冷静になる方法についてご紹介します。

4-1.周囲にあるものを観察して意識をそらす

感情的になったときは、その相手に対して一直線になってしまうものです。対象を相手以外のものに向ける、つまり意識をそらすことで冷静さを取り戻す方法もあります。

特に相手の後ろにある建物やその周囲にある置物など、無機質なものに目を向けるのが良いでしょう。形状や色を観察して、思い浮かんだことを頭の中で発してみると、自然と怒りの感情が抑えられるような感覚になります。

ただし、パソコンやスマートフォン、メモ帳といった情報が頭に入ってきてしまうようなものを見ると、思い出すように怒りの感情が膨れることもあるので注意が必要です。あくまで、怒りの感情とは関係のない無機質なものを見るのがポイントであると言えます。

4-2.時間を少しおいてみる

怒りたい感情に駆られた時には、深呼吸をするようにと言われたことがある方も多いのではないでしょうか。同じような理由から時間を少しおくことも、冷静さを取り戻す方法として有効であると言えます。

感情的にメールの返信をしてしまいそうになったときなど、流れるように返信すると、ただただ論破しようとして状況が悪化することもあるでしょう。メールを送信する前に席を外すなど、少し時間をおくことで冷静さを取り戻せるようになります。改めて、もう一度メール文を考え直してみると、角の取れた意味のあるメール文になるものです。

4-3.自分自身に言い聞かせる

感情的になりそうだなと感じたら、自分自身と頭の中で会話するようにしてみるのも良いでしょう。「大丈夫」や「気にする必要はない」など、ポジティブになるような言葉をかけることで冷静さを取り戻すことができます。

対人で感情的になりそうになった際に有効な方法だと言えますが、もちろん目の前に相手がいなくても効果的です。メールやチャットなどであれば頭の中で会話をしなくても、独り言のように声に出してみても良いでしょう。

ただし、怒りの感情を言葉にするのは逆効果であるため、あくまで気持ちをポジティブなものにしたり、冷静にしたりするための言葉にすることが大切です。

5.怒りの対策法を知ろう|怒らない秘訣4選

怒りは、対策法をしっかりと理解することで、コントロールすることが可能です。対策法は人によって異なるため、自分に合った怒りの解決策を探しましょう。

ここからは、怒りをコントロールするための方法について、代表的なものを4つ紹介します。怒りを感じた際にはぜひ実践してみてください。

5-1.①タイムアウト

タイムアウトとは、周囲と距離を置くために場所を変えることです。怒りを感じた際に、感情に身をまかせて暴言を吐いたり、暴力を振るったりしなくなるため、最悪の状況を避けることができます。

その場から離れることで、落ち着いて対人関係について考えることが可能です。なぜ自分が相手に怒りを感じてしまったのか、相手に何を言うべきか、冷静に情報をまとめ、落ち着いてから相手に話をしましょう。

怒りの感情を吐き出しそうになった際は、「トイレに行ってくる」「水を飲んでくる」と伝えその場から離れることで、自然にタイムアウトすることができます。

タイムアウトは、「ポジティブフォーカス」「クロスポジション」「コーピングマントラ」との相性が良いため、習得することがおすすめです。

5-2.②ポジティブフォーカス

ポジティブフォーカスとは、怒りの原因から目を逸らし、相手の良いところに目を向ける方法です。怒りを感じる相手との関係が深ければ深いほど、ポジティブフォーカスの効果があります。

例えば、恋人と喧嘩をしてしまった際は、過去のイベントやデートを思い出すことで、恋人に対する怒りを抑えることが可能です。

喧嘩をしているときは、相手の嫌なところばかり目についてしまいます。しかし、今までの楽しかった思い出に目を向けることで、相手の良いところを思い出すことができるでしょう。

5-3.③クロスポジション

クロスポジションは相手の立場や、第三者の位置で状況を捉え直すことです。客観的に自分を見ることで、自分の考えが本当に正しいのか落ち着いて考えることができます。

恋人を例に挙げて考えてみましょう。相手にタバコをやめて欲しいものの、なかなかやめてくれず怒りを感じた場合、自分は飲酒しすぎていないか、無駄なことにお金を使っていないかを改めて考える必要があります。

相手に対する怒りの原因が自分にも当てはまる場合、ブーメランとして跳ね返ってくるだけです。感情にまかせて怒りそうになったときは、相手の立場になって「自分が言われたらどう感じるのか」を考えることが大切となります。

5-4.④コーピングマントラ

コーピングマントラとは、怒りを感じたとき、ある言葉を自分の中で唱えることにより、気分を落ち着かせる方法です

コーピングマントラの言葉には、以下のようなものがあります。

  • 「相手にもきっと理由があるはず」
  • 「大したことはない」
  • 「すぐに終わる」
  • 「大丈夫」
  • 「一旦落ち着こう」
  • 「これからきっと良くなる」

コーピングマントラの言葉は、個人によって異なります。怒りの感情を落ち着かせることができる、自分なりの言葉を探してみてください。

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6.怒り対策をするために日頃から心がけるべきポイント

怒りを抑えるための対処法を知っておくことは、非常に大切です。しかし、そもそも日頃から怒らないための心がけも重要です。

ここからは、怒りを生まないための4つのポイントについて、詳しく紹介します。怒りの感じやすさに悩んでいる方は、当項目で紹介するポイントを心がけ、怒りにエネルギーを使わない生活を目指しましょう。

6-1.自分を大切にする

怒りを感じないためには、自分の健康状態や心身のバランスを意識することが重要です。
睡眠不足や栄養不足からくる体調不良などで健康状態が損なわれると、怒りの感情が続いてしまいます。普段なら怒らないような些細なことも、健康状態が損なわれていると、怒りを感じてしまいかねません。

また、良質な睡眠は新型コロナウイルスの対策にもなります。新型コロナウイルスにかからないためにも、しっかりと寝ましょう。

この他、定期的に自分一人の時間を作ることもおすすめです。自分自身と向き合うことで、思考力が高まり、小さな出来事では怒りが生まれない精神を保つことができます

6-2.怒りの種を溜めないこと

怒りを感じた際、紙やスマホに怒りの原因を書き出すこともおすすめです。怒りの原因を書き出すことで、自分が何に怒っているのかが分かり、どうすれば怒りを解消できるのか考えることができます

紙に書き出したものの怒りを抑えきれない場合は、紙を破きましょう。紙を破くことで、怒りのエネルギーを発散させることができます。

6-3.決めつけをやめる

「絶対〇〇なはずだ」「〇〇であるべき」といった考えは、怒りの感情を生む原因の一つです。決めつけたような考え方をしていると、相手に何かしらの行動を求めてしまいます

しかし、物事を決めつけているのかを自覚することは、非常に困難です。そのため、何事も決めつけることはやめましょう。

6-4.自分の怒りのクセを知っておく

自分がどのようなときに、どのような怒り方をするのか把握しておきましょう。怒りを感じたときに、なぜ怒っているのか分かります。また、怒ってしまった場合に、どのようにすれば冷静になることができるのか、把握しておくことも大切です。

自分の怒りをパターン化するためにも、怒りを感じた際には、メモを残しておくと良いでしょう。このような、怒りをコントロールさせる思考法は「アンガーマネジメント」と呼ばれます。

自分の怒りとうまく付き合うことができれば、よりポジティブでリラックスした日々を過ごすことができるでしょう。

まとめ

怒りを抑えるための対策法は、さまざまです。原因に合った対策を行うためにも、まずは怒りの感情が生まれる原因を知ることが重要です。

怒りの感情を抑えるための方法を実践することは大切です。しかし、そもそも怒りを感じないようにするために、十分な睡眠を取り健康を維持したり、物事を決めつけないようにしたりと、日頃から心がけることも不可欠と言えます。

また、怒らない人の特徴や心理についても理解しておくことで自分をコントロールするコツが見えてくるかもしれません。他にも冷静になる方法として「周囲にあるものを観察して意識をそらす」「時間を少しおいてみる」「自分自身に言い聞かせる」などもご紹介しました。

怒りを感じやすい方や、怒りによるストレスを解消したいと考えている方は、今回の記事を参考に、怒りをコントロールする方法を習得しましょう。

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